ブランド
アメリカ・マーケティング協会ではブランドは次のように定義されている。
「個別の売り手もしくは売り手集団の商品やサービスを識別させ、競合他社の商品やサービスから差別化するための名称、言葉、記号、シンボル、デザイン、あるいはそれらを組み合わせたもの。」
ブランドは名称・商標・標語・メッセージ・デザイン・シンボル・イメージ・サウンドなどによって他のモノとは違うという一つの強い印象が書いての心の中で形作られたモノのことである
ブランド(brand)は、牧場の所有者が自分の家畜に焼印を施し、他者の家畜と区別するために行われた行為を表すbrandrというノルウェーの古ノルド語に由来を持つ言葉で、現在でも、「(悪人などの)烙印を押す」・「(家畜に)焼印を押す」「(心に強い印象を)焼きつける」という意味で使われている。
焼印は、まず自分のモノであり、他者のモノとは違うことを明確に識別できる印が必要であるが、同時に自分以外の人がその印を認めてくれないと機能しない。企業ブランドや商品ブランドも他社との違いを買い手が認めてくれないとブランド(心に焼き付けられた強い印象)は機能しない。
ブランドが形作られることによって、企業は次のようなメリットを享受できる。
・ブランドの商標権を設定することで競合と差異化できる
・顧客のロイヤルティを得て、安定的な売り上げを確保できる
・プロモーションへの依存を減らすと同時に、競合製品に比べてプレミアム(上乗せ)価格を設定できるため、利益率が高まる。
そして消費者には次のようなメリットを与える。
・他のモノとは最初から識別できるので、購買の意思決定に至るまでの時間やコストを節減する。
・「品質保証」されるため、購買リスクの低減・回避に役立つ。
・ブランドイメージに自己を重ね合わせ、自己実現や表現の手段とすることができる。
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