ー目次ー

 ミッション

使命、与えられた役割。組織の目的。使命とは“与えられた果たすべき務め”のこと。経営の現場では、企業が社会の中で果たす役割、企業の存在する理由を表したもの。 関連する言葉 目的 目標 ゴール 結果・成果 ビジョン 理念

 理念

物事のあるべき状態についての基本的考え。あるべき姿(=最終的に到達すべき事柄)をなぜ目指すのか、その理由を表したもの。 ちなみに、松下幸之助は次のように定義している。 1.この会社は何のために存在しているのか 2.この経営をどういう目的で、またどのようなやり方で行っていくのか 関連する言葉 目的 目標 ゴール 結果・成果 ビジョン ミッション

 ビジョン

(現状からは飛躍しているが、)実現を信じることができる未来像。 目標・目的が達成された際の具体的なイメージということができる。 関連する言葉 目的 目標 ゴール 結果・成果 理念 ミッション

 結果・成果

結果 ある状態・原因などからもたらされた最終の状態。最終的にわかった事柄。 成果 あることを成し遂げられて得られたもの。良い結果。 ※個人的には最終的に得られるものを“結果”、行動によって得られるものを“成果”と使っている。そのため、結果を得るためにはどのような成果が必要ですか?といった使い方をよくする。 関連する言葉 目的 目標 ゴール ビジョン 理念 ミッション

 ゴール

語源は境界線。(最終的に)到達すべき事柄の意。英和辞書では最終的に到達すべき境界線(=目的)の意で記載されているが、理学やコーチングでは単なる到達ラインという意味で使われることが多い。目的・目標と区別が必要な場合はそれぞれターゲットゴール・パーパスゴール)と分けて記載する場合もある。 関連する言葉 目的 目標 結果・成果 ビジョン 理念 ミッション

 目標

原義は「標べと目す」。標べとは道標(みちしるべ)のこと。目すとは“〜とみなす”の意。 そこまで行こう、成し遂げようとしてもうけた目当て。途中途中で設定されるべき事柄。 目印。射撃などの的。 関連する言葉 目的 ゴール 結果・成果 ビジョン 理念 ミッション

 目的

原義は「的と目す」。目すとは“〜とみなす”の意。 実現しよう、到達しようとして目指す事柄のこと。最終的に到達する事柄。 関連する言葉 目標 ゴール 結果・成果 ビジョン 理念 ミッション

 マネジメント

Manageの原義は、「馬の轡を取る、調教する」である。 昔のオックスフォード英英辞典では、Manageの説明として“like handling sails(帆を操るように)”と形容していた。今と違って道が整備されていない時代では、路面状況に合わせて馬を誘導しなければならず、船の帆は風の状況に応じて張り直す必要がある。つまり“風と潮目はいづれ変わる”という言葉ではないが、絶えず変化する状況に対応していくのがマネジメントの原義である。 マネジメントと混同される言葉の一つに“管理”がある。 管理が“一定の状態を保つ(理想の状態を維持する)”という意味合いが強い言葉であるのに対し、マネジメントは“状況の変化に最適化(状況の変化に対応して、組織の状態を変化)”させるという意味合いが強いことばであるため、この二つは別物として考えるべきである。 また、マネジメントは“経営”という意味でも使われることがある。一時代は経営=マネジメントと表されていたが、現在ではそうとは言い切ることはできない。なぜなら確かに絶えず変化する経営環境に対応していくことは経営者が行う判断の一つであるが、それは経営判断の一部でしかないからである。船(会社)を正しく目的(地)に向かって進ませるには正しい舵取り(ガバナンス:governance)が必要になってくる。状況に対応することだけを重視するといつの間にか目的地に向かうルートから大きく外れてしまう。また、目的地が不明確なままであればそれはもはや漂流でしかない。 関連:管理 ガバナンス

 マーケティングミックス(4P)

売上は営業一部門が頑張るかどうかではなく、全社的な取り組みで作り上げるのがマーケティングである。マーケティングミックスとはそのために会社内の各部門をどのようにミックス(組み合わせる)のかの考え方を表したものであり、代表的なのが4Pである。 マーケティングという考え方が起こった背景には、産業革命以後続いてきた「作れば売れる時代」が終わり、その結果起こった「作ってもそのままでは売れない時代」になったことにある。売り上げ不振はもはや営業一部門の問題ではなく、企業は生き残るために、プロダクト(市場調査によって消費者がどんな製品が望まれているかを把握し開発)し、プライス(買いやすい価格と支払い方法を設定)し、プレイス(消費者が買いやすいよう流通ルートを開拓し、プロモーション(商品のことを良く知り、買いたくなるように宣伝)することが必要になった。 このプロダクト(Product)・プライス(Price)・プレイス(Place)・プロモーション(Promotion)の4つのP(4P)について戦略的にどう組み合わせどう行っていくのかを考えるのがマーケティングミックスである。 マーケティングミックスの起こり 20世紀初頭「作ってもそのままでは売れない時代」に入り、なんとかして売り上げを上げるために次の5つの分野について研究が始まったのがマーケティングミックスの起こりと言われている。 広告 最も初期に発展したのが広告による宣伝である。このため、マーケティング=広告宣伝という誤解が生まれたとも言われている。作ってもそのままでは売れなくなったのだから、どうやったら買う気にさせるかということが重要視された。そのためにどう製品の情報を伝えるか、情報提供・教育・説得・宣伝及び洗脳などの方法について研究されるようになった。 信用 信用とは、現金ニコニコ払いではなく、割賦販売(分割払い)やローンや後払いなど信用取引を行うこと。購買客が買う気を止める理由の一つに支払いの負担があるため、その負担を減らす方法について研究がなされた。 セールスマンシップと販売管理 それまでの行き当たりばったりな販売方法でなく、科学的に客観性のある販売方法について研究ななされた。 セールスマンシップとは、販売に関わる技術全般のこと。その範囲は営業担当者・販売員として身につけるべき商品知識や技術に始まり心構え・外見や態度・人間的な魅力やモラルまでも含む。今でも営業というと、主観的な個人の資質に頼った目先の利益のみを追求した“押し売り、押し込み、哀訴嘆願・恐喝”をする行為というイメージがあるが、そうではなく科学的に効果が分析され、教育訓練や研修を通じて身に付けられたスキルであり、自分の利益の追求ではなく相手に満足を提供する技術と言える。 流通施策(小売業と卸業) どんなに良い商品だったとしても、購買客に買う機会が訪れなければ売上は立たない。また、百円ショップで売っているような商品を百貨店で展開するといった間違った流通ルートを取ると売れない。従って、商品に適した購買の機会を管理し、購買客に適切な刺激を与えるための演出が重要であり、どのお店で売るか、またその売り方について研究がなされた。また当時は現在のように物流が発達していなかったため、小売店までの適切な流通ルートとして卸業についても研究がなされた。 市場調査 市場調査そのものはマーケティングの起こりのかなり初期から行われていたが、当時はこの地域ではどんな商品どれくらいが売れるかというったものが主流であった。つまり今ある商品をどう売るかということを調べるためのものであった。しかしその後、時代が変化するにつれて、顧客の潜在的なニーズの把握など商品を開発する前にも行われるようになった。 4Pの考え方はマーケティングを考える上で重要なツールである。しかしコンパクトにまとまりすぎているが故に誤解も多いので、あえてこのマーケティングミックスのおこりについて記述した。 “モノづくり日本”という言葉に惑わされているのか、未だ技術先行の商品開発が横行している。このことはこれまで大手企業の協力会社として部品を製造してきた企業やI T企業で顕著である。商品は市場調査の上企画されるべきである。またプライスと一言にまとめられてしまっているので、価格設定しか考えられていない。本来は支払い方法も含めての価格設定を考えなければならない(例えば、プリンターのように本体価格は低めにして、インクなど継続購買される部品は高めに価格設定するなど)。さらに頭文字がPで始まる言葉でまとめようとした結果、セールスマンシップについての定義が曖昧になり、「マーケティングの目的は、販売を不要にすることだ」というドラッガーの言葉が一人歩きしてしまっているため、営業について誤解を強めているようである。マーケティングと営業は別物ではない。特に最近主流になりつつあるサービスマーケティングやリレーションマーケティングにおいてはセールスマンシップは重要なファクターである。 4つのPの順番について 当初提唱者であるE・J・マッカーシーの著書では、4Pはプロダクト・プレイス・プロモーション・プライスの順であった。商品があり、それに流通コストと宣伝コストを加えた上で価格は決められるからというのがその理由である。現在一般的に使われる4Pはプロダクト・プライス・プレイス・プロモーションの順に並んでいることが多いが、それは商品と価格が先に決められ、それに合わせて流通政策と広告宣伝がなされるからである。 この二つの4Pの順番については、どちらが正しいとかいうことでなく、例えばキミングプライシングやペネトレーションプライシングといった、その商品の価格戦略によって決まるものである。 スキミングプライシングの場合 スキミングプライシングのスキミング(skimming)とは、「上澄みをすくい取る」こと。製品の市場投入時・導入期に高価格を設定し、高収益力を確保するための価格設定することで、対象市場全体の上澄みである富裕層などの「高くても買ってくれる顧客」を狙った戦略のことである。良くあるのは通販番組で取り上げられる商品の多くはこの戦略であり、最初番組に登場したときは価格が高く、売れ続けるにつれて価格が下がってくる。そのほかにはベンチャー企業が開発したこれまでにない画期的な技術などもこのスキミングプライシングをとることが多い。この場合は、コストの回収と十分な利益を勘案して価格が決定されるので、マッカーシーが提唱した順番で考えることになる。 ペネトレーションプライシングの場合 ペネトレーションプライシングのペネトレーション(penetration)とは、「浸透する」こと。導入期から一気に市場への早期普及を図り、成長カーブに乗せることを目的とする価格設定のことである。また市場の支配率を上げることで参入障壁を作るということも目的として設定される。この場合は最初に価格ありきであるため、一般的に使われる4Pの順番で考えることになる。 関連 マーケティング

 マーケティング

マーケティングとは、簡単に言えば、「(全社的な)売れる仕組みづくり」のことをいうが、マーケティングはマーケティングであって、他の言葉では説明ができない独特の概念である。「マーケティングという言葉は今世紀初頭(20世紀初頭)までは用いられておらず、しかも現在でさえも、他の言語には“マーケティング”という言葉に相当するものはない」(ロバート・バーテルズ)という言葉さえある。 マーケティングという考え方が起こった19世期終わりから20世紀初頭とは、社会のシステムが大きく変わる過程(※)で恐慌が何度も起こる大不況の時代であった。産業革命以後続いてきた「作れば売れる時代」が終わり、その結果起こった「作ってもそのままでは売れない時代」への移行期であったと言える。一言で言うと、供給と需要のバランスが逆転していく過度期であったと言える。 ※:技術革新が起こり銀の大量生産が可能になり銀の希少価値がなくなることで起きた銀本位制の崩壊、南米植民地の独立、各国のブロック経済政策など 「作ってもそのままでは売れない時代」になった結果、売り上げ不振はもはや営業一部門の問題ではなくなり(セールスマンの個人的な技術に頼った販売方法では売り上げを立てることは難しくなり)、会社全体として戦略的に売れる方法を考え出さなければならなくなった。マーケティングとは、簡単に言えば、この「(全社的な)売れる仕組みづくり」のことをいう。 この“なんとかして売れる方法”について、最初に注目されたのは、他社よりも優れた製品(サービス)を開発し安く提供することであった。それまでのものの無かった市場に大量に商品を供給することで成り立っていた経済が、一応商品が行き渡ったことで売れなくなったのだから、より品質に優れた、より機能に優れた商品やサービスを開発製造し安く提供することで購買意欲を高めよう努力することである。(これをプロダクトアウトやマーケティング1.0と言う) やがて各社の努力により品質や昨日の優れた商品やサービスが行き渡るようになるとただ“優れている”と言うだけでは売れなくなった。そこで、次に“なんとかして売れる方法”として注目されたのが、お客のニーズを満たす製品を開発し提供することであった。ニーズとは“人間が生活を営む上で感じる「満たされない状態」”のことなので、消費者の不満を解消する商品やサービスを提案することで購買意欲を高めようと努力をすることである。(これををマーケットインやマーケティング2.0と言う) さて品質や機能が優れているのが当たり前になり、ほとんどの不満は解消されてしまった現在では、これまでのマーケティングの考え方では購買意欲を掻き立てることが難しくなった。購買意欲を高めるための方法として現在は次の3つが主流である。 付加価値の高いモノの提案 価値とは、“その物事がどれくらい役にたつか、大切かという程度をあらわしたもの。”(ベネッセ表現読解国語辞典より)である。多くの人の関心が「自分らしく生きる」ことにシフトしてきているので、自分らしさを演出・証明する価値あるモノを提案し示すというモノ。ただし、自分にとってどんなものが価値あるのかは、自覚していないことが多いので、作り手が「提起」する必要がある。(これをデザイン・インやマーケティング3.0と言う) 顧客との関係性の構築 同じようなモノならば、相手との人間関係で購買は決定される。従って、提供の仕方や、購買決定に至るまでの顧客とのコミュニケーションを深めることが重要になってくる。顧客にとって価値の高い存在となれるよう努力し、他社ではなく当社のものを購買するように「誘惑」する。(これをリレーションマーケティングという) 電子マネー・ポイント還元制度の導入 かつてリゾートホテル内のお店では現金でなくクレジットカードオンリーであることがあった。現金よりクレジットカード払いにすると宿泊客の購買金額が上がるからである。実は、財布から現金を出すとき私たち脳では苦痛を感じる部位が活発になる。現金を支払う=苦痛と感じているため、ものを買うことに躊躇いが起こる。しかし、カード払いにすると苦痛を感じないため、その分購買行動が活発になる。家計簿をしっかりつけている主婦の場合は、記帳している段階で、使い過ぎに気づくのでその後の購買行動を控えるが、大抵の人は、そのまま気が緩んでしまう。したがってアマゾンで知らず知らずのうちに“ポチッとな”となる。ポイント還元の場合、最初から還元分は価格に上乗せされているのであるが、ポイントで安くなったという“お得感”が苦痛を抑えるため、購買行動は活発になる。(国が電子マネー導入に積極的である背景にはこのことがある)。 100年以上前に「作れば売れる時代」が終わり、その結果起こった「作ってもそのままでは売れない時代」への移行していたのだが、日本では戦後の高度成長時代・系列化が進んでいたため、この失われた20年に入って初めて「作ってもそのままでは売れない時代」であることが認識された。マーケティングとは“なんとかして売れる”ために行うを「(全社的に取り組む)売れる仕組みづくり」ことであり、またその具体的な考え方は、消費者の考え方に合わせて時代とともに変化していく。 関連 ニーズ 顧客満足 マーケティングミックス

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