技術

技術とは国語辞典で調べるとつぎのようになる。

  • 物事を巧みにしとげる技。技芸。
  • 自然に人為を加えて人間の生活に役立てるようにする手段。また、そのために開発された科学を実際に応用する手段 (大辞林)

一方英語で、技術に当たる言葉は次の5つがありそれぞれニュアンスが違う。

テクノロジー(technology):科学的技術

テクニック(technique):専門的技術

クラフト(craft):職人的技術

スキル(skill):訓練などによって得られた“特殊”技術

アート(art):経験などから感覚的に習得された要領・コツと言った技術

ところが、日本語に翻訳される際に「技術」と一言で訳されてしまうが故にそのニュアンスがなくなってしまい、意味がうまく伝わらないことがある。

特に“art”の場合がそうである。一般的に“art”は「芸術」と訳されることが多いが、時々「技術」と訳される(逆に「技術」と訳すべきところを「芸術」と訳される場合もある)。「技術」と訳されてしまうと、本来“art”が持つニュアンスが消えてしまうため間違った捉え方をされてしまう場合がある(逆にむりやり「芸術」と訳されるが故によく意味がわからない言葉になる場合もある)。

例えばArt of War(兵法:へいほう(※))という言葉がある。戦争術(戦争を遂行するための個人や集団の能力またが技術)と訳されると、“art”が持つ「感性を磨く」というニュアンスが消えてしまう。また戦争芸術と時々訳されるがそうなると意味が全く伝わらない。

「技術」という言葉は、英語でどの言葉に当てはまるのかを考えながら使う必要がある。特に”skill“を学ぶ場合と、”art”を学ぶ場合ではその学び方は大きく違ってくる。

※「へいほう」と読む場合:兵(へい)を扱うための法。軍(集団)を指揮するための法。

「ひょうほう」と読む場合:良き兵(ひょう:つわもの)として戦うための法。武術、武芸のこと。

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